バブル崩壊によって、地価や不動産物件が下落し、最近東京や大阪などの大都市圏では、ようやく新築のマンションが、サラリーマンの手の届く金額になってきました。
″年収の5倍″といった数字に近づいてきたわけです。
それで、新築物件では3千万円から4千万円台のマンションが、飛ぶように売れています。
都心に近い駅前高層マンションなどは、300倍、500倍といった抽選倍率で、バブル景気を思わせるような勢いで売れています。
一般のマンションでも、安くなったという理由での即日完売が、あちらこちらで聞かれるようになりました。
″家は、借りるより買ったほうが得である″という意識が強いことが、ここに顕著に現われています。
バブル景気で、あまりにマンション価格が高くなりすぎたために、人びとは家をもつことを諦め、貸家で満足してしまったりしたが、家賃相場も上がり、結果として、都心から一時間半もかかる3DKが、15万円もするようになってしまったのです。
ところが、3千万円、4千万円台のマンションの場合、月々の支払いは10万円弱であり、ボーナス払い時でも、30万円台の支払いで済むようになってきました。
「それなら、家賃を払うのと同じような気持ちで家がもてる」「頭金さえあれば何とかなるぞ」といった考えが芽生え、「一戸建ては買えなくともマンションなら」というような形で、「投資目的ではなく、住むためのマンションを」という現在の状況が生まれたのです。
バブル崩壊後に生じた安定供給のために、マンション価格は、当分の間、値上がり少なく、たとえ上がるとしても、ベースアップの率程度で推移していくことでしょう。
今から頭金を用意し、これからマイホームの計画を立てても、十分に問に合う時代がやってきたのです。
今、マイホームを考えている皆さんには、マンションや業者の選び方、ローンの組み方など、さまざまなことについて勉強をしてほしいと思います。
3千万円、4千万円といった金額も、サラリーマン平均給与の5年から6年分となり、今日、サラリーマンが定年でもらえる退職金を含めれば、優に超える金額です。
また、購入する意志をもち、購入した場合、20年、30年かかって住宅ローンを返していくわけですから、安易な選び方をすると、後で後悔してしまいます。
″後悔先に立たず″ということがいわれますように、わずかな工夫をすることで、理想のマンションを購入できるとしたら、こんな得なことはないのです。
ちまたには、さまざまなマイホームにかんする本が出ております。
けれども、本当に役に立つのは、あくまでも実践を通して、悪いこともよいことも、体験してきた人の言葉であり、アドバイスです。
私は、自宅を3回買い換え、現在の所に定住しており、またいっときのマンション投資では、50にあまる不動産業者と付き合いました。
ディベロッパーの考え方というものを知ることで、顧客の立場でいかに応ずるべきかを学びました。
「60歳、65歳になって、体が思うように動かなくなった」「会社を定年で辞めたが、これといった働き口もない」というような時に支給される年金はどのくらいでしょうか。
自営業者の場合、国民年金にしか入っていなければ、年金として受け取れる現在の金額は、老齢基礎年金では、65歳から、夫婦それぞれが5、6万円。
あわせて12、3万円といったところです。
もちろん、物価にスライドしますので、10年先にはもう少し高い額になるでしょうが、現在の経済感覚ですら月5、6万円という金額では、とても生活できるとは思えません。
家を持っていなければ住宅を借りるわけですが、月5、6万円という金額では、東京の八王子市や小田急線の相模原といった地域のワンルームマンションがようやく借りることのできる値段です。
もちろん、木造の中古アパートもありますから、そういう部屋を借りれば、3万円くらいですむかもしれませんが、残りの2、3万円で、どう生活していくのでしょうか。
月5、6万円の国民年金では家賃は出ないこうしたことを考えますと、「家を持っていないと大変だ」「年金をもらう年齢までに住宅ローンを払い終えて、金利支払いのないマイホームを持っていなければ、生活できない」ということが明確にわかってくるはずです。
これからでも問に合います。
40代の人でも、ガンバれば、65歳までに25年あります。
30代の人なら、もっと時間があるわけですから、ローンも長く組めますし、月々の支払いもラクになります。
夢だけで終わらせることなく、本当に「住宅は自分で持たなければならない」という意識を明確にし、自分の人生の設計図をしっかりと描いてほしいと思います。
「どうせダメだ」と思うのは早いのです。
日本の住生活は、北欧のように少ない収入で年金生活者が暮せるほど、ラクなものではありません。
日本は自由主義経済社会で、社会保障もそこそこされていると言われますが、それほど整っているのではないのです。
アメリカで急増しているホームレスのように、社会問題になるほど日本ではまだひどくありませんが、そうした状況も十分起こりうることを、今から予測しながら、楽しい老後を迎かえることのできるように、ここでしっかりとマイホームのことを考えてほしいと思地方公務員やサラリーマンをしている人は、「オレにかぎってそんな安い年金ではない」と考えていることでしょう……。
いやいや、とんでもない状況です。
昔の恩給といわれた共済年金、あるいは厚生年金は、一時は大変有利でした。
とくに、共済年金は、悠々と老後を過ごせるだけのお金が支給されました。
しかし、昭和61年に年金の大改正があり、定額部分といわれるものは日本全国一律、同じ金額になってしまつ平成5年現在、その金額は年72万円程度です。
これに報酬に比例した部分が加わり、もらえても20万円前後でしょう。
妻の老齢基礎年金が加わっても、25〜26万円、ということになります。
これでも住宅ローンを支払っていくことになりますと、だいたい10万円はかかりますので、14、5万ですべてを済ませなければなりません。
この金額では、どう考えても生活はラクではありません。
最低限の生活はできるでしょうが、最低限の生活するために老後を迎える、そんな暗い老後を送りたくはないではありませんか。
若い時に必死で働き、「高いな」と思いながらも年金を払って、ようやく年金を受け取る頃には、大した金額でないということになります。
まさに、インフレの後の生命保険のような感じで、年金を受け取らなければならないのが、これからの私たちの老後なのです。
そうしたことを考えると、若いうちに、少しでも苦労することができるうちに、住宅ローンが払えるときに、家を買って準備をしておくならば、あなたの老後はより安泰なものになっていきます。
そして、先々のことを考えるならば、あなたのお子さんにとっても、家をもつということがどんなに有利に働くか、ということを考えなければなりません。
娘や息子に辛い思いをさせないためにも、あなたのガンバリが、いかに大事であるか、ということを考えなければなりません。
いま、マイホームをもたずに、賃貸マンションや借家で生活している人は「うちの親には遺産があるから、将来はなんとかなるだろう」と考えている人もいるかもしれません。
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